マイホームの初期費用にいくらくらいかかるかご存知でしょうか?
マイホームを建てる際、建物や土地の購入費用の頭金以外に、諸費用と呼ばれる初期費用がかかります。
諸費用と一口に言っても多くの種類があり、マイホームの資金計画を立てる際は、この諸費用も含めた初期費用を考えることが重要となります。
そこで今回はマイホームを建てる際の頭金の目安と、初期費用の平均額についてご紹介します。
目次
マイホーム購入時の初期費用の内訳
マイホーム購入の初期費用は、大きく分けて「頭金」と「諸費用」の2つがあります。
原則としてこれらは現金で支払う必要があるので、あらかじめ資金を用意する必要があります。
それではそれぞれについて詳しく見ていきましょう。
頭金とは?
頭金とは、住宅を建てる費用に充てる自己資金を指します。
ご自分の貯金はもちろん、親族から贈与を受けたお金も含めます。
よく混同されやすいのが、手付金です。
これは、契約時に売主に一時的に支払うお金で、買主都合で契約がキャンセルになればキャンセル料となり、購入となれば頭金として購入費用に充てられます。
頭金の平均額
「2022年度 フラット35利用者調査」によると、マイホームの住宅種別ごとの資金調達内訳における手持金(頭金)の平均額は、首都圏において土地付きの注文住宅で約550万円(10.2%)、建売住宅で約397万円(9.1%)、マンションで約1120万円(21%)となっています。
また、全国的には土地付きの注文住宅で約450万円(9.6%)、建売住宅で約318万円(8.5%)、マンションで約988万円(20.4%)となっています。
上記では平均額を示しましたが、一般的に購入金額の10〜20%程度の頭金を用意される方が多いようです。
ただし、大切なのは頭金の平均額だけではなく、購入するマイホームの価格が自分の経済力に適しているのかどうかと言うことです。
その指標として頭金の平均額を参考にすると良いでしょう。
関連記事:マイホームの購入をお考えの方必見!予算の決め方をご紹介します!
諸費用とは?
諸費用とは、土地と住宅の購入金額以外に必要なコストを指します。
印紙税や登録免許税、司法書士報酬、不動産取得税、手数料、引っ越し費用などさまざまなものがあります。
詳しくは、別記事にまとめてありますので、ご確認ください。
関連記事:注文住宅を建てる時の諸費用とは?土地・建物・住宅ローンにかかる費用内訳
諸費用は、ローンの有無や土地の探し方、軽減措置の適用など多くの事柄によって金額が変わります。
また、諸費用の支払いはその都度現金が必要となるので、余裕を持った資金計画を立てるようにしましょう。
なお、以前は諸費用は住宅ローンで借入れることができませんでしたが、近年は金融機関によっては住宅購入時にローンに含めることができるため確認しましょう。
諸費用の平均額
諸費用は、住宅の建築費用と土地の購入金額に依存し、合計した金額の5~10%程度が諸費用の金額の目安となります。
例えば、2000万円の土地に2000万円の住宅を建てる場合、200~400万程度の諸費用がかかるということになります。
「2022年度 フラット35利用者調査」によると、マイホームの住宅種別ごとの住宅建設費・土地取得費の合計の平均額は、首都圏において土地付きの注文住宅で約5406万円、建売住宅で約4343万円、マンションで約5328万円となっています。
また、全国的には土地付きの注文住宅で約4694万円、建売住宅で約3719万円、マンションで約4848万円となっています。
これらの金額の5~10%程度が諸費用の金額の目安となるため、ご自分のマイホームにかかる諸費用の参考にしてください。
マイホーム購入時の初期費用の平均は?
頭金はマイホームの購入価格の10〜20%程度、諸費用はマイホームの購入価格の5%~10%が目安となります。
そのため、頭金と諸費用をまとめたマイホーム購入時の初期費用の平均は、マイホームの購入価格の15%〜30%となります。
マイホームの購入価格が3,000万円の場合には初期費用は450〜900万円、マイホームの購入価格が5,000万円の場合には750万円〜1,500万円程度の金額が必要となります。
この初期費用の平均はあくまで目安となるため、ご自身の状況によって判断してください。
関連記事:マイホームを購入する平均的な年齢について解説します!
マイホームの資金計画のポイント
ここからは、マイホームの資金計画で失敗しないためのポイントをご紹介します。
可能な限り自己資金を用意する
可能な限り自己資金を用意し、住宅ローンの借入額が少なく済めば、住宅ローンの負担は軽くなります。
フラット35の場合、融資率9割以下は年金利1.720%~3.080%、融資率9割超は年金利1.860%~3.220%(2023年8月現在)となります。
毎月返済額 | 総返済額 | 総支払額 | |
頭金なし(融資率10割) | 117,928円 | 39,788,121円 | 39,788,121円 |
頭金あり(融資率9割) | 102,985円 | 35,146,230円 | 38,146,230円 |
差額 | -14,943円 | -4,641,891円 | -1,641,891円 |
※3000万円の住宅を頭金1割と頭金0で比較した場合 |
頭金を1割(300万円)用意するだけで、全額融資と比べて毎月約1.5万円、総額では約164万円も支払額が軽減されることがわかります。
頭金の額が増えれば増えるほど支払負担は軽くなります。
無理のない返済金額を知る
借入額を決める際、「どのくらい借りることができるのか」よりも、「どのくらいなら無理なく返済できるのか」が重要になります。
無理のない借入額は、返済比率(返済負担率)を確認することで知ることができます。
金融機関の多くは一般的に30~35%の返済比率を上限にしていますが、基準ぎりぎりの返済比率に設定すると、収入が減った場合や急な大きな出費に対応できなくなります。
例えば、年収400万円の方が返済比率35%で住宅ローンを借りた場合、毎月の返済額は約11.7万円となります。
年収400万円の方の手取り月額は25~26万円程度となるため、毎月の返済額11.7万円は結構な出費となります。
理想的な返済比率は20~25%以下といわれており、年収400万円の方が返済比率20%で住宅ローンを借りた場合、毎月の返済額は約6.7万円となります。
ご自身やご家族の世帯収入に応じて、無理のない範囲で住宅ローンを組みましょう。
関連記事:返済比率が高いときの対処法は?無理のない住宅ローンの組み方
適切な返済期間を考える
住宅ローンの返済期間を長く設定すればするほど、1ヶ月あたりの返済額は少なくて済みますが、総額は増えてしまいます。
また、定年退職後にもローンが残ってしまっていることで、返済が困難になってしまうケースもあります。
可能であれば定年退職までに完済することが理想です。
毎月返済額 | 総返済額 | 総支払額 | |
フラット35(金利1.72%) | 102,985円 | 35,146,230円 | 38,146,230円 |
フラット20(金利1.29%) | 141,525円 | 30,497,400円 | 33,497,400円 |
差額 | +38,540円 | -4,648,830円 | -4,648,830円 |
※3000万円の住宅を頭金1割で返済期間20年と35年で比較した場合 |
返済期間を短くすることで、毎月の支払額が約3.8万円増えますが、総支払額は約465万円減っていることがわかります。
余裕があるときに繰り上げ返済をして完済の時期を早めたり、金利が低いものへ借換えを検討することで支払負担を軽くすることができます。
まとめ
今回は、マイホーム購入時の初期費用についてご紹介しました。
マイホーム購入の初期費用は、大きく分けて「頭金」と「諸費用」の2つがあり、原則として現金で支払う必要があります。
家づくりを進めていく中で想定外の費用が発生するケースもあるため、余裕を持った資金計画をたてましょう。
大栄建設ではご家族の価値観についてヒアリングを行いながら、建築費や住宅ローン、補助金、税制優遇、建物維持費などについて、お客様のライフプランも加味しつつ、将来にわたり心配が少しでも減るような家づくりの資金計画をさせていただきます。
FP(ファイナンシャルプランナー)も在席しておりますので、家づくりの資金計画に関して何か疑問をお持ちの際にはお気軽にお問合せください。
大栄建設は ZEH※の普及に努めています!
ZEH(ゼッチ)とは、Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギーハウス)の略。
ネットゼロエネルギー住宅とは、建物の断熱化+機器の高効率化により、使用エネルギーを削減し、さらに、太陽光発電などの創エネルギーを用いることで、エネルギー収支がゼロになる住宅のこと。
大栄建設の ZEH普及実績と今後の目標
2025年度 戸建住宅の総建築数に対するZEH目標値は新築75%・既存75%
2023年度 戸建住宅の総建築数に対するZEH実績値は新築75%・既存0%
2022年度 戸建住宅の総建築数に対するZEH実績値は新築67%・既存0%
2021年度 戸建住宅の総建築数に対するZEH実績値は新築75%・既存0%
2020年度 戸建住宅の総建築数に対するZEH実績値は新築50%・既存0%