BEIとは?省エネ性能で住宅を選ぶための基準とその重要性

現代の住宅選びにおいて、省エネ性能は重要な要素となっています。
省エネ性能の高い住宅は、光熱費の削減や快適な住環境の提供だけでなく、気候変動対策やエネルギー資源の保全にも寄与します。
住宅の省エネ性能を判断するための指標に「BEI」があります。
BEIは住宅のエネルギー効率を示し、省エネ性能を評価する際の基準となります。
今回は、BEIについてとその重要性、省エネ住宅を選ぶためのポイントについて紹介します。

家イメージ

BEIとは?

BEI(Building Energy Index)とは、住宅で利用する一年間当たりに消費するエネルギー量(一次エネルギー消費量)の効率を数値で示す指標です。
BEIの数値が小さい住宅ほど、省エネ性能が高い住宅ということになります。
BEIは「BEI = 設計一次エネルギー消費量 ÷ 基準一次エネルギー消費量」という計算式で求められます。

設計一次エネルギー消費量:実際の住宅設計に基づいて、断熱性能や設備効率などを考慮して算出される年間のエネルギー消費量。
基準一次エネルギー消費量:省エネ基準に基づいて算出された住宅の標準的な年間のエネルギー消費量。

この指標により、建物がどれだけ効率的にエネルギーを使用しているかを評価し、省エネ基準への適合性を判断できます。
BEIは1.0を省エネ基準とし、省エネ性能が向上するにつれて0.9、0.8と数値が低くなります。
これは、基準となる住宅に比べて、BEIが0.9であればエネルギー消費が10%、0.8であれば20%削減できる住宅であることを示します。

BEIの値 該当基準
BEI ≦ 0.75 ZEH+基準
BEI ≦ 0.8 ZEH基準
BEI ≦ 0.9 誘導基準
BEI ≦ 1.0 省エネ基準

一次エネルギー消費量等級

一次エネルギー消費量等級とは、国土交通省が2013年から導入している指標で、BEIに基づいて住宅の省エネルギー性能を評価します。
当初は等級5が最高等級でしたが、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて住宅の省エネルギー性能をさらに向上させる必要があることから、2022年4月1日に等級6が新設されました。
また、2025年には新築住宅で等級4以上(BEI ≦ 1.0)が義務化されます。
2030年以降はZEH基準の義務化が検討されており、一次エネルギー消費量等級はZEH基準である等級6(BEI ≦ 0.8)が望ましいとされています。

等級 BEI 基準
一次エネルギー
消費量等級6
BEI ≦ 0.8 ZEH基準
(省エネ基準▲20%)
一次エネルギー
消費量等級5
BEI ≦ 0.9 誘導基準
(省エネ基準▲10%)
一次エネルギー
消費量等級4
BEI ≦ 1.0 省エネ基準

省エネルギー基準(省エネ基準)について

省エネルギー基準は、建築物のエネルギー効率を向上させるための規定です。
国土交通省は「建築物が備えるべき省エネ性能の確保のために必要な建築物の構造及び設備に関する基準」と規定しています。
業務・家庭部門が全エネルギー消費量の約3割を占め、さらに増加傾向にあるため、地球環境保護や気候変動対策の一環として住宅におけるエネルギー効率の向上は重要な課題です。
1980年に初めて省エネ基準が導入され、2013年には一次エネルギー消費量基準が追加されました。
2021年からは、住宅の省エネ性能について建築士による説明が義務化され、省エネ意識の向上が進められています。
将来的には、省エネ基準はより厳格化され、持続可能な社会の実現に向けて不可欠な要素となるでしょう。

 

BELSは住宅の省エネ性能を表示する制度

BEIを基にして省エネルギー性能を第三者機関が評価・認定する制度として「BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)」があります。
Building-housing Energy-efficiency Labeling Systemの頭文字を取ったBELS(ベルス)は、建築物の省エネルギー性能を公正かつ適正に評価・表示することを目的とした制度で、一般社団法人 住宅性能評価・表示協会が認定を行います。
この制度では、☆0から☆6までの7段階で評価され、BEIの値が小さいほど☆の数が増え、より省エネ性能が高いことを示します。

BELS省エネ性能ラベル BELS省エネ評価

一次エネルギー消費量を抑える方法

光熱費を削減するためには、省エネルギー性能を高め一次エネルギー消費量を抑える必要があります。
一次エネルギー消費量を抑える方法としては、冷暖房などの消費エネルギーを抑える「断熱」や、換気、給湯器、照明などを高効率化することである「省エネ」があり、再生可能エネルギーを導入することで、一次エネルギー消費量をさらに削減できます。

住宅性能の向上

住宅の断熱性・気密性を向上させることは、エネルギーの消費を抑える基本的な方法です。
高性能な断熱材を適切に使用し、住宅の外気温の影響を軽減することで室内温度を安定させ、気密性を高めることによって夏の暑さや冬の寒さを遮断します。
住宅性能の向上によって、冷暖房の使用頻度や負荷を減少することで、エネルギー消費を削減します。
また、複層ガラスなどの窓の断熱性を高める方法も効果的です。

関連記事:窓の断熱性能が重要な理由は?熱貫流率(U値)を理解して健康・快適な住まい

高効率な設備の採用

高効率な設備の採用は、エネルギー消費を抑えるために効果的な手段です。
冷暖房機器や給湯システム、照明設備、換気システムなどを高効率なものを選ぶことで、同等の機能を有しつつエネルギー消費を大幅に削減できます。
最新のエアコンやエコ給湯器、LED照明などは、従来の設備よりもエネルギー効率が高く、ランニングコストが低減します。
また、HEMS(Home Energy Management System)の導入により、エネルギー使用状況をリアルタイムで監視・最適化することで、さらなる省エネが可能となります。

関連記事:給湯器はどれを選べば良い?ガス・電気・石油給湯器の仕組みや性能の違い

再生可能エネルギーの活用

再生可能エネルギーの活用は、一次エネルギー消費量を減らし光熱費を低減するための重要な手段です。
太陽光発電や風力発電、地熱発電、水力発電などを導入することで、化石燃料に依存せずに電力を供給できます。
住宅で利用できる主な再生可能エネルギーは太陽光発電で、屋根や屋上、敷地内に太陽光パネルを設置し、太陽光を直接電力に変換します。
生活に必要なエネルギーを自家発電で賄い、余剰電力を売電することも可能です。
初期コストは必要ですが運用コストは低く、長期的には光熱費を低減します。

関連記事:建て得で、快適で健康に暮らせるZEH生活

太陽光発電システム

住宅の省エネ性能が高いことによるメリット

・快適な住環境

高い省エネ性能を持つ住宅は外気の影響を受けにくく、室内の温度や湿度が安定します。
そのため、夏は涼しく冬は暖かい、一年中快適に過ごせる室内環境を維持することができます。
また、温度差が少なくなることでヒートショックの発生が減少し、結露を抑えることでカビやダニの発生を減らし、アレルギーやアトピー性皮膚炎などの症状が少ない健康的な住環境に繋がります。

・ランニングコストの削減

高気密・高断熱な住宅に加えて、高効率な設備を採用することで、冷暖房や給湯、照明などのエネルギー消費を抑えることができます。
また、再生可能エネルギーを活用することで電力の自家発電が可能となり、電気代の削減や余剰電力を売電することができるため、ランニングコストが大幅に削減されます。
高性能化することで長く住宅に住まうことができるため、ライフサイクルコストが低減します。

・補助金制度と税制優遇

国や多くの自治体では、高い省エネ性能を持つ住宅の新築やリフォームに対して、補助金制度や税制優遇を提供しています。
これにより、初期コストの負担が軽減され、長期的な経済的メリットが期待できます。
例えば、子育てエコホーム支援事業や先進的窓リノベ、長期優良住宅化リフォームなどに対する補助金や減税措置があります。
これらの制度を活用することで、省エネ性能向上の費用対効果が高まり、より多くのご家庭で省エネ住宅を選択しやすくなります。

・環境への配慮

省エネ性能が高い住宅は、エネルギー消費の削減により温室効果ガス排出量を抑え、地球温暖化の防止に貢献します。
また、天然資源を節約し、環境負荷や大気汚染などの環境への影響を最小限に抑え、持続可能な社会の実現に寄与します。
これらの要因から、省エネ住宅は地球環境を保護し、豊かな自然環境を次世代へ引き継ぐ重要な一歩となります。

自然

まとめ

BEIは、住宅のエネルギー効率を示す重要な指標で、BELSでBEIを確認することで住宅の省エネ性能が一目でわかります。
一次エネルギー消費量の基準と比較するため、より効率的で環境に優しい住宅を選ぶ手助けとなります。
省エネ住宅にすることで、光熱費の削減や快適な住環境の実現、さらには地球環境の保護にも繋がります。


大栄建設では、健康をコンセプトに空気がおいしい家づくりにこだわり、スーパーウォールによるHEAT20 G2、C値 ≦ 0.5を基準として全棟耐震等級3、長期優良住宅、パッシブデザインの高気密・高断熱・省エネ住宅の設計・施工を手掛けております。
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大栄建設は ZEHの普及に努めています!

ZEH(ゼッチ)とは、Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギーハウス)の略。

ネットゼロエネルギー住宅とは、建物の断熱化+機器の高効率化により、使用エネルギーを削減し、さらに、太陽光発電などの創エネルギーを用いることで、エネルギー収支がゼロになる住宅のこと。

大栄建設の ZEH普及実績と今後の目標

2025年度 戸建住宅の総建築数に対するZEH目標値は新築75%・既存75%
2023年度 戸建住宅の総建築数に対するZEH実績値は新築75%・既存0%
2022年度 戸建住宅の総建築数に対するZEH実績値は新築67%・既存0%
2021年度 戸建住宅の総建築数に対するZEH実績値は新築75%・既存0%
2020年度 戸建住宅の総建築数に対するZEH実績値は新築50%・既存0%