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2025.04.21
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デザイン・設計

中庭のある家の満足度は間取りで決まる!快適な間取りにするポイント

中庭のある家の満足度は間取りで決まる!快適な間取りにするポイント

中庭のある家は、ご家族のプライベートな時間を大切にしながら、自然とのつながりを感じられるお住まいのスタイルです。
お家の中にありながら屋外のような開放感が味わえる中庭は、視線を気にせずくつろげる空間として注目されています。
今回は、そんな中庭のある家についての代表的な間取りの種類や、それぞれの特徴、さらに快適に過ごすための工夫ポイントについて詳しく解説します。
これから家づくりを考える方にとって、理想のお住まいを実現するヒントになれば幸いです。

中庭のある家の間取りスタイル3選

ロの字型:プライベート空間を重視した設計

ロの字型の間取りは、お家の中央に中庭を設け、四方向すべてを壁や窓で囲う設計です。
もっともプライベート性の高い中庭をつくることができ、外部からの視線を完全に遮断できます。
このタイプの間取りは、防犯面でも安心感があり、洗濯物を人目を気にせず干せるなど日常生活においてもメリットが豊富です。
また、全方位から中庭を望めるため、どの部屋からも自然を感じられる設計にしやすいのも特長です。
一方で、建物が中庭を囲う構造であるため、ある程度敷地の広さが必要になります。
また、風通しや排水に注意が必要で、湿気や熱気がこもりやすくなるため、設計段階で換気や排水計画をしっかり立てることが重要です。

コの字型:開放感とプライバシーのバランス設計

コの字型の間取りは、三方向を建物で囲み、一面のみ開いている構造の中庭です。
ロの字型に比べて開放感がありながらも、外部からの視線を遮ることができるバランスの良い間取りといえます。
限られた土地でも比較的取り入れやすく、採光や通風も得やすいため、快適な住環境を実現しやすい設計です。
特に都市部などで土地の形状に制約がある場合でも柔軟に対応できます。
また、一面が開いているため、玄関アプローチや駐車スペース、ガーデンテラスなど、他の機能と中庭をつなげやすいことも利点です。
使い方の自由度が高く、ライフスタイルに合わせた設計がしやすくなります。

L字型:狭小地でも中庭を実現できるスマートな設計

L字型は、建物の2方向で中庭を囲むタイプで、3つの間取りスタイルの中では最も開放感があります。
敷地を有効に使いやすく、限られた土地面積でも中庭を広く確保しやすい点が特長です。
視線の抜けが良く、お部屋に光や風を取り込みやすいので、明るく風通しの良いお住まいにしやすくなります。
特にリビングやダイニングと中庭を直結させることで、開放的な空間演出が可能です。
ただし、外からの視線が入りやすくなるため、植栽や目隠しフェンス、格子などでプライバシー対策をしっかり行うことが求められます。

関連記事:リビングダイニングを広く見せる間取りとレイアウトの考え方

 

中庭のある家の間取り

快適な中庭にするための間取りの工夫ポイント

家事動線を意識した中庭設計

快適な中庭を実現するためには、家事動線を工夫することが欠かせません。
特にキッチンや洗面室などの水回りを中庭の近くに配置し、移動距離を短くすることで、日々の家事負担を軽減することができます。
例えば、ランドリールームからそのまま中庭に出て洗濯物を干せるような動線や、キッチン→中庭→リビングとぐるりと回遊できるような間取りにすることで、お家の中をスムーズに移動できるようになります。
これは、忙しい子育て世帯や共働き家庭にとって大きなメリットとなります。

中庭と室内を“つなぐ”工夫で開放感を演出

中庭の開放感をより引き立てるためには、内と外のつながりを曖昧にする設計が効果的です。
例えば、リビングからフラットにつながる縁側やウッドデッキを設けることで、内と外が自然につながり、空間に広がりが生まれます。
また、掃き出し窓やガラス戸を採用し、視線が中庭まで抜けるようにすることで、より開放感のあるお住まいになります。
特にガラス戸は、視覚的な圧迫感を軽減しつつ、自然光をたっぷり取り込むことができるため、室内の快適性も向上します。
中庭に間接照明やスポットライトを設けることで、夜でも雰囲気のある空間を演出でき、日中とはまた違った魅力も楽しむことができます。

家族の“楽しみ”を叶える自由な中庭設計

中庭はただの空間ではなく、家族が集い、遊び、くつろげる特別な場所として機能します。
そのためには、お家の中から中庭に自由に出入りできるレイアウトにすることがポイントです。
子どもが安心して遊べるスペースにしたり、ペットの遊び場として活用したりと、中庭はご家族のライフスタイルに合わせて使い方を広げることができます。
また、友人を招いてのホームパーティーやバーベキュー、ティータイム、星空観察など、室内のような外の空間としても多彩な楽しみ方ができます。
暮らしに「楽しさ」や「豊かさ」をプラスする要素として、中庭を最大限に活用しましょう。

関連記事:春のお庭時間を楽しむ!アウトドアリビングで叶える居心地よい空間

 

中庭

 

中庭のある家を建てる前に知っておきたい注意点

湿気・排水対策は必須

中庭は建物に囲まれた構造上、雨水が溜まりやすく、湿気がこもりやすい場所です。
放置すると、コケやカビの発生、建物への湿気ダメージ、害虫の繁殖といったトラブルの原因になりかねません。
そのため、中庭を計画する際には、排水経路と水はけの良い設計が非常に重要です。
中庭全体に緩やかな傾斜をつけて排水溝へと自然に水が流れるようにする、雨水が集中する箇所には排水マスを設けるなどの対策が必要となります。
また、床材も重要な要素で、透水性のあるインターロッキングや砂利敷きを採用すれば、水たまりができにくくなります。
ウッドデッキを設ける場合も、下部に排水処理が施されているかを確認することが大切です。

建築コストや敷地条件に注意

中庭のある家は、一般的な住宅に比べて設計や建築の手間がかかるため、コストが高くなる傾向があります。
たとえば、外壁面が増えることで使用する建材が多くなったり、断熱や気密の工夫が必要になったりするため、見た目以上にコストがかかることも。窓が増える分、断熱性能を高めるためのサッシやガラス選びにも配慮が必要です。
また、中庭を設けるためにはある程度の敷地面積や敷地形状の自由度も必要です。
特に、細長い土地や狭小地では希望する中庭を作れない場合もあるため、土地探しの段階から検討することが成功のカギとなります。

日当たりや風通しのバランス

中庭はお家の中心に自然光や風を取り込めるメリットがあります。
しかし、中庭に面していない北側のお部屋など、一部の空間が暗くなったり、風通しが悪くなったりすることもあります。
また、都市部のように周囲の建物が密接している環境では、中庭に太陽光が十分に届かないことも。
そのため、建物全体の採光計画や、吹き抜け・ハイサイドライト(高窓)の活用、開口部の配置の工夫などが必要です。
風通しに関しても、ただ中庭を設けるだけではなく、建物全体の空気の流れを考慮した窓の配置や換気計画が求められます。
特に通風を妨げるような壁や間仕切りの配置、家具のレイアウトにも注意することで、中庭のある家でも快適な室内環境が実現できます。

プライバシー確保と視線の設計

中庭があるからプライバシーは大丈夫と思われがちですが、必ずしも完全なプライベート空間になるとは限りません。
特に都市部や住宅密集地では、隣家の2階窓やバルコニーから中庭が見下ろされてしまうケースもあり得ます。
そうした視線への対策としては、中庭の周囲に目隠しフェンスや格子を設ける、シンボルツリーや背の高い植栽を配置するといった工夫が必要です。
また、建物の配置そのものを調整し、周囲の建物との視線の交差を避けることも検討すべきポイントです。
さらに、夜間の照明が明るすぎると逆に中の様子が見えやすくなるため、間接照明や低照度のライトで柔らかく照らす設計がおすすめです。

掃除やメンテナンスの手間

中庭は屋外空間であるため、日々のお掃除や定期的なメンテナンスが欠かせません。
風で運ばれた落ち葉やホコリ、雨でできる水たまりや汚れが蓄積されると、見た目の美しさが損なわれるだけでなく、滑りやすくなったり、害虫が発生したりする可能性もあります。
特に植栽がある場合は、剪定や落ち葉の片付け、病害虫対策も必要です。
また、中庭に照明やウッドデッキ、タイル、排水溝などを設置する場合は、それぞれの耐久性やメンテナンス性にも注意が必要です。
例えば、デッキ材は木材であれば定期的な防腐処理や塗装が必要ですし、排水溝も落ち葉などで詰まらないよう定期的な点検と清掃が必要です。

関連記事:外から見えない間取りとは?プライバシーに配慮した家づくり

 

中庭のある家の間取り

まとめ

中庭のある家は、ご家族にとってのプライベート空間を守りながら、光や風、緑など自然の恵みを身近に感じられるお住まいのスタイルです。
さまざまな間取りの中から、敷地条件やライフスタイルに合わせて最適な形を選ぶことで、お住まいの満足度が大きく左右されます。
また、家事動線や空間のつながり、楽しめるレイアウトを意識することで、より快適で豊かな暮らしが実現できます。
中庭のある家づくりにご興味のある方は、ぜひお気軽に大栄建設までご相談ください。
経験豊富なスタッフが、ご家族にぴったりの住まいをご提案いたします。